2025 01月22日 |
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2015 04月08日 |
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2015年度第1回「現代社会における移民と宗教」研究会
日時:2015年5月16日(土)13:00-17:30 場所:西成市民館 3階会議室 (大阪市西成区萩之茶屋2-9-1 / 電話 06-6633-7200 / 最寄駅 JR新今宮駅・地下鉄動物園前駅) http://www.aizenen.or.jp/rinpo/info/nishinari/access ◯タイムスケジュール 趣旨説明 13:00-13:10 【第1報告】徳田剛(聖カタリナ大学人間健康福祉学部准教授)13:10-14:30 「「非集住地域」における外国人支援セクターとしてのカトリック教会」 【第2報告】荻翔一(東洋大学大学院博士後期課程)14:40-16:00 「大都市インナーエリアにおける韓国系キリスト教会の変容――東京都荒川区を事例に」 全体討論 16:10-17:10 連絡等 17:10-17:30 ◆参加自由(参加を希望される方は下記メールアドレスにご連絡ください) 【連絡先】:takahashi021(a)toyo.jp (高橋典史) (a)を@に変更してください 共催:日本学術振興会平成26-28年度科学研究費補助金(挑戦的萌芽研究)「日本のカトリック教会による移住・移動者支援の実証的研究」(研究代表者: 白波瀬達也、研究分担者:星野壮、高橋典史) PR |
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2014 12月26日 |
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◯日本移民学会2014年ワークショップ
「移民と向き合う宗教―「多文化共生」を実践する信仰者たち―」報告 共催:「宗教と社会」学会「現代社会における移民と宗教」プロジェクト 日時:2014年11月8 日(土)・9日(日) 会場:東洋大学白山キャンパス1号館6階1601教室 【プログラム】 11月8日 14:00-17:30 第1部 シンポジウム「宗教と「多文化共生」の実践」 登壇者: マツウラ・デ・ビスカルド篤子氏(カトリック大阪大司教区社会活動センター シナピス) 牧野兼三氏(カパティラン) 鈴木克治氏(立正佼成会 IBC(国際仏教教会)) コメンテータ:白波瀬達也氏(関西学院大学) 司会:高橋典史(東洋大学) 11月9日 10:00-13:00 第2部 「研究者による動向紹介とディスカッション」 登壇者および発表内容: 野上恵美氏(神戸大学大学院)「在日ベトナム人と宗教」 永田貴聖氏(立命館大学)「在日フィリピン人と宗教」 星野壮氏(大正大学)「デカセギと宗教」 川﨑のぞみ氏(筑波大学大学院)「日本のムスリム」 コメンテータ:荻野剛史氏(東洋大学) 司会:高橋典史(東洋大学) 11月9日 15:00-17:00ごろ 第3部 見学会(大塚モスク) 去る2014年11月8-9日(土-日)、東洋大学白山キャンパスにおいて今年度のワークショップが開催された。本ワークショップでは、日本において外国にルーツを持つ人びと(本ワークショップでは「移民」と総称した)との「多文化共生」において、これまで重要な役割は果たしてきたものの、それほど注目されてこなかった「宗教」に注目し、その「現場」の声を聞き、その成果と課題を学ぶことによって、今後の研究者たちとの協働の可能性を模索することを目的とした。 8日午後の第1部シンポジウム「宗教と「多文化共生」の実践」では、宗教関連組織からマツウラ・デ・ビスカルド篤子氏(カトリック大阪大司教区社会活動センター シナピス)、牧野兼三氏(カパティラン)、鈴木克治氏(立正佼成会 IBC(国際仏教教会))らをゲストスピーカーとして招き、現場での実践の報告と現在抱えている諸問題について講演していただいた。そののち、宗教社会学・福祉社会学を専門とするコメンテータの白波瀬達也氏(関西学院大学)の発話を皮切りにして、聴衆を交えた活発な情報交換を行った。 9日午前の第2部「研究者による動向紹介とディスカッション」においては、野上恵美氏(神戸大学大学院)「ベトナム系移住者と「多文化共生」」、 永田貴聖氏(立命館大学)「在日フィリピン人と宗教」、星野壮氏(大正大学)「デカセギと宗教」、川﨑のぞみ氏(筑波大学大学院)「日本のムスリム」といった、若手研究者たちによる研究対象の動向紹介が行われた。そして、社会福祉学の立場から荻野剛史氏(東洋大学)からコメントをもらったのちに、フロアの参加者たちとの議論を行った。 9日午後は第3部の見学会として、東洋大学白山キャンパスの近隣にある大塚モスク(マスジド大塚、東京都豊島区)に訪問し、施設および礼拝等の見学等を行ったのち、シディキ・アキール氏より同モスクの歴史、集う人びとの現状、活動内容等についてお話を伺った。 3日間にわたるプログラムには合計で約40人の参加があり、研究者と現場の実践者たちとのネットワークを構築するうえでも大変有意義な機会となった。このようなワークショップを実現できたのも、日本移民学会の皆様のお力添えのおかげであり、心より感謝申し上げたい。 |
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2014 10月01日 |
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・本プロジェクトの関連イベントが開催されます。
ご関心のある方々は、ぜひご参加ください。 ◯2014年日本移民学会ワークショップ 「移民と向き合う宗教―「多文化共生」を実践する信仰者たち―」 共催:「宗教と社会」学会「現代社会における移民と宗教」プロジェクト 【ワークショップ趣旨】 難民・移住者・移動者たちを広義の「移民」と見なした場合、日本国内のそうした人びとへの支援は「多文化共生」という言葉で語られてきた。しかしながら、行政による公的サポートは、今なおごく限定されたものであることは周知の通りである。そのような制度の狭間に置かれがちな移民たちを、物心の両面から支えてきた重要なアクターの1つが、宗教組織もしくは宗教者たちであった。本ワークショップでは日本において移民と向き合ってきた宗教の「現場」の声を聞き、その成果と課題を学ぶことによって、今後の研究者たちとの協働の可能性を模索してみたい。 日時:2014年11月8 日(土)・9日(日) 会場:東洋大学白山キャンパス1号館6階1601教室 (最寄駅:都営地下鉄三田線白山駅、東京メトロ南北線本駒込駅) http://www.toyo.ac.jp/site/access/access-hakusan.html http://www.toyo.ac.jp/site/campus/campus-hakusan.html#hakusan1 ○プログラム 11月8日 14:00-17:30 第1部 シンポジウム「宗教と「多文化共生」の実践」 登壇者: マツウラ・デ・ビスカルド篤子氏(カトリック大阪大司教区社会活動センター シナピス) 牧野兼三氏(カパティラン) 鈴木克治氏(立正佼成会 IBC(国際仏教教会)) コメンテータ:白波瀬達也氏(関西学院大学) 司会:高橋典史(東洋大学) *第1部終了後に懇親会を予定しています 11月9日 10:00-13:00 第2部 「研究者による動向紹介とディスカッション」 登壇者および発表内容: 野上恵美氏(神戸大学大学院)「在日ベトナム人と宗教」 永田貴聖氏(立命館大学)「在日フィリピン人と宗教」 星野壮氏(大正大学)「デカセギと宗教」 川﨑のぞみ氏(筑波大学大学院)「日本のムスリム」 コメンテータ:荻野剛史氏(東洋大学) 司会:高橋典史(東洋大学) 11月9日 15:00-17:00ごろ 第3部 見学会(近隣の宗教施設など) ○参加方法:【要事前申込】下記の事項を書き添えてEメールにてお申し込み下さい ・記入事項 (1)お名前、ご所属、ご連絡先(メールアドレス等) (2)参加を希望するプログラム 11月8日(土):第1部(参加/不参加) 懇親会(参加/不参加) 懇親会費は4,000円程度を予定しています 11月9日(日):第2部(参加/不参加) 見学会(参加/不参加) ・申込先メールアドレス: takahashi021(a)toyo.jp (a)を@に変更してメールしてください *見学会(同キャンパス周辺を予定)の詳細につきましては、お申し込みされた方々に別途ご連絡いたします。 【お問い合わせ先】 高橋典史(東洋大学社会学部) E-mail: takahashi021(a)toyo.jp →(a)を@に変更してメールしてください |
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2014 06月07日 |
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5月10日(土)に開催した研究会の各報告の要旨は以下の通りです。
【2014年度第1回研究会】 共催:「東アジアにおけるキリスト教の越境と交流」プロジェクト研究会、平成26-28年度科学研究費(学術研究助成基金助成金)挑戦的萌芽研究「日本のカトリック教会による移住・移動者支援の実証的研究」(研究代表者:白波瀬達也) 日時:2014年5月10日(土)14:00-18:00 場所:東洋大学 白山キャンパス2号館3階 第1会議室 (1)藤野陽平氏(東京外国語大学) 【発表タイトル】「台湾のキリスト教系日本語デイケアセンター玉蘭荘の展開――機関誌の分析から」 【発表要旨】 台北市内の日本語によるキリスト教系デイケアセンターの玉蘭荘を、機関誌『玉蘭』、『玉蘭荘だより』から考察した。本施設は戦後の混乱で台湾に暮らし続けざるを得なかった日本人妻や、日本語による教育を受け今なお日本語を使用する日本語族台湾人を主たる対象としている。 報告では①玉蘭荘の歴史の概観、②キリスト教主義とケア、③玉蘭荘という空間における日本と台湾について発表した。①は玉蘭荘の前身である「聖書と祈りの会」の時代からの歴史を確認し、②では玉蘭荘のケアはキリスト教主義と連続しており両者は分類不能である事、③では日本のような台湾のような空間性をゆるやかな日本空間として分析した。 結論部で機関誌に多数見出せる玉蘭荘をパラダイスとみなす言説を紹介し、国家や言語、アイデンティティ、地縁や血縁といったものを失ったという集合的記憶を有する玉蘭荘の参加者たちにとって①台湾②ゆるやかな「日本空間」③「日本語」によるケア⑤キリスト教的空間という複合的な社会空間の意味を論じた。 (2)モリカイネイ氏(立命館大学) 【発表タイトル】「華人キリスト者のトランスナショナリズム――モデル構築の試み」 【発表要旨】 本報告は執筆中の博士論文に基づき、世界中に分散している、中国に出自を持つ「華人」のなかのプロテスタント信者のことを取り上げ、彼らのネットワークの形成のダイナミズムを明らかにすることを目的とする。 具体的には、超宗派の華人系ミッション団体「中国信徒布道会」の活動を事例として紹介した。同会は1961年にアメリカで創設された代表的な華人系ミッション団体の一つであり、現在多国籍企業のように世界各地でオフィスを持ち、分散して暮らす華人キリスト者をつなぐための活発なミッション活動を展開している。本報告は、伝道用雑誌の発行や宣教師の派遣など多様な活動によって、異なる文脈に生きている華人キリスト者の間では従来の血縁、地縁、文化的伝統など要素に依存しない、宗教実践に基づく独自なネットワークが構築されていくと指摘した。報告の最後では、日本の首都圏の華人系教会の変遷を通じて、ローカルな信者コミュニティは如何にこのようなネットワークに関わっているのかを考察した。 |
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2014 04月06日 |
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2014年度第1回「現代社会における移民と宗教」研究会
共催:「東アジアにおけるキリスト教の越境と交流」プロジェクト研究会、平成26-28年度科学研究費(学術研究助成基金助成金)挑戦的萌芽研究「日本のカトリック教会による移住・移動者支援の実証的研究」(研究代表者:白波瀬達也) 日時:2014年5月10日(土)14:00-18:00 場所:東洋大学 白山キャンパス2号館3階 第1会議室 http://www.toyo.ac.jp/site/campus/campus-hakusan.html ◯タイムスケジュール ・研究発表:14:00-17:00 【第1報告】藤野陽平(東京外国語大学) 14:00-15:25 「台湾のキリスト教系日本語デイケアセンター玉蘭荘の展開――機関誌の分析から」 【第2報告】モリカイネイ(立命館大学) 15:30-16:55 「華人キリスト者のトランスナショナリズム――モデル構築の試み」 ・全体討議:17:00-18:00 【連絡先】:takahashi021(a)toyo.jp (高橋典史)、fujino(a)aa.tufs.ac.jp(藤野陽平) (a)を@に変更してください |
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2014 02月05日 |
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1月26日(日)に開催した研究会の報告の要旨は以下の通りです。
【2013年度第3回研究会】 日時:2014年1月26日(日)14:00-18:00 場所:東洋大学白山キャンパス8号館5階「セミナー室8」 ・杉内寛幸氏(國學院大學大学院) 【発表タイトル】「日本における外来系新宗教の歴史的展開――モルモン教を事例として」 【発表要旨】 本研究では、日本における外来系新宗教研究の一環として、末日聖徒イエス・キリスト教会(以下、モルモン教)を対象とし、明治期から現代までの国内布教に関する歴史展開と、フィールドワークの報告を行った。 報告では、モルモン教の新宗教としての側面の説明を行った後、日本における布教時期区分を①初期(1901~1924)②中断期(1924~1945)③再開期(1946~1967)④発展期(1968~1980)⑤安定期(1981~現在)に区別し、それぞれの特徴を述べた。特に注目すべき時期は、③の戦後である。排日移民法などの諸事情により布教が困難になったモルモン教は、ハワイの日系人を布教のターゲットとし、日本人伝道部をハワイ・ホノルルに移行させた。第二次大戦後、日系移民のモルモン教徒たちは教会を復興させる重要なメンバーとなっていったことが報告された。 また、GHQの軍人モルモン教徒と日本布教の関係を調べる必要があるということが指摘された。 |
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2014 01月20日 |
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2013年度第3回「現代社会における移民と宗教」研究会
日時:2014年1月26日(日)14:00-18:00 場所:東洋大学白山キャンパス8号館5階「セミナー室8」 http://www.toyo.ac.jp/site/campus/campus-hakusan.html ◯タイムスケジュール ・研究発表:14:00-15:00 杉内寛幸(國學院大學大学院) 「日本における外来系新宗教の歴史的展開――モルモン教を事例として(仮)」 ・打合せと情報交換:15:00-18:00 討議事項 (1)研究動向についての情報交換 (2)今後の共同研究の計画案 (3)研究成果の公表案 (4)今後の研究会のスケジューリング ◆注意事項:参加を希望される方は、下記のメールアドレスに必ず事前にご連絡ください。 【連絡先】:takahashi021(a)toyo.jp (高橋典史) (a)を@に変更してください |
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2013 11月15日 |
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10月26日(土)に開催した研究会の各報告の要旨は以下の通りです。
【2013年度第2回研究会】 日時:2013年10月26日(土)13:30-17:30 会場: 西成市民館(わかくさ保育園の2階) (1)野上恵美氏(神戸大学大学院) 【発表タイトル】「日本におけるベトナム系移住者の社会関係とネットワーク―カトリック教会とベトナム仏教寺を事例に―」 【発表要旨】 本発表の目的は、宗教施設に集まるベトナム系移住者に着目し、そこでの周囲の人びととの関わり方について考察することである。具体的な事例として、カトリック教会とベトナム系仏教寺での日本人との関わり方について取り上げた。 カトリック教会におけるベトナム系移住者と日本人との関わり方の特徴として、ミサでの交流や教会主催の行事での協同など「教会を中心」とした関係性が見られた。一方、ベトナム仏教寺では、職場や地域の日本語教室などにおいてすでに日本人との関係性を築いており、その関係性が寺の建立や運営に反映されていることがわかった。 以上のような事例の報告に基づき、ベトナム系移住者と日本人との関係性を明らかにすることは、日本におけるベトナム系移住者の生活基盤の確保について考えていくうえで、ひとつの手がかりとなることを示した。 (2)早野実花氏(名古屋大学大学院) 【発表タイトル】「在日高齢外国人の死生観―三重県四日市市在住ブラジル人の事例―」 【発表要旨】 本研究では、高齢化が問題となっている日本で、対象者が“日本人高齢者”に限定されていることに注目し、水面下で進む外国人住民の高齢化に焦点を当てる。 報告ではまず三重県四日市市における外国人住民の概要を説明し、四日市市在住ブラジル人を調査の対象とする理由を述べた。 研究の目的は、「日本人も外国人も安心して老後を過ごすことのできる日本社会への提言」であり、以下の2点を明らかにする。一つ目は、在日ブラジル人高齢化問題と日本人高齢化問題の相違・類似点。二つ目は、ブラジル人高齢者の持つ死生観、生老病死に関する考え方が日本で過ごす老年期に及ぼす影響である。 まず、研究のキーワードとして、「高齢外国人住民の死生観」「QOL(Quality of Life)」「QOD(Quality of Death)」「QODD(Quality of Dying and Death)」を提示した。 次に、予備調査としてライフヒストリーを聞いた40代~50代男女4人の事例を紹介し、高齢者の死生観は信仰や宗教と結びついているのか、生活史によって大きく異なるのかを今後の課題として調査することを報告した。 さらに、地域社会での医療・福祉・介護分野における多文化共生を考察し、研究目的達成の手段のひとつとする。 (3)高橋典史氏(東洋大学) 【発表タイトル】「宗教から「多文化共生」を再考する―「移民と宗教」研究の今後に向けて―」 【発表要旨】 本発表では「現代社会における移民と宗教」プロジェクトの今後の方向性について、「多文化共生」とい う点から検討を試みた。近年の移民研究やニューカマーの宗教に関する研究動向を眺めてみると、「多文化共生」の議論との接合を論じたものが少なくない。ただし、行政主導の「多文化共生」政策にせよ、アカデミックな「多文化共生」論にせよ、当該の概念はさまざまな点から批判にされてきた。とはいえ「多文化共生」的なるもの、すなわち多様な背景を有する人びとの間の「共生」の模索という構想じたいが全面的に批判され、撤回を余儀なくされている訳ではない。 本研究プロジェクトにおいて重要なのは、そうした議論のアリーナにおいては「宗教」という視点が看過されがちであるという現状である。そこで、本発表では「共生」の現場ともいえる「地域社会」と「社会参加」という領域への宗教の関わりに注目することによって、「多文化共生」問題へ接近することの学術的かつ社会的な意義を指摘した。 |
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2013 09月23日 |
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2013年度第2回「現代社会における移民と宗教」研究会
【重要】エクスカーションの訪問先に変更がありますのでご注意ください(2013年10月4日記) 日時:2013年10月26日(土) 13:30-17:00 場所:西成市民館(わかくさ保育園の2階) *最寄駅:JR南海線「新今宮駅」、地下鉄御堂筋線・堺筋線「動物園前駅」、地下鉄四つ橋線「花園町駅」 http://www.aizenen.or.jp/rinpo/info/nishinari 趣旨説明 13:30-13:40 【第1報告】野上恵美(神戸大学大学院) 13:40-14:50 「日本におけるベトナム系移住者の社会関係とネットワーク―ベトナム仏教寺を事例に―」 【第2報告】(小報告)早野実花(名古屋大学大学院) 15:00-15:40 「在日高齢外国人の死生観―三重県四日市市在住ブラジル人の事例―(仮)」 【第3報告】(小報告)高橋典史(東洋大学) 15:45-16:25 「宗教から「多文化共生」を再考する―「移民と宗教」研究の今後に向けて―(仮)」 全体討議&事務連絡 16:30-17:00 ○エクスカーション【変更あり】 日時:2013年10月27日(日) 10:00-13:00頃 内容:カトリック布施教会(ミサ)および八尾国際交流野遊祭の見学 集合場所:近鉄奈良線 河内永和駅改札口(9:45) http://www.kawachi.zaq.ne.jp/dpmvm809/page/fuse/fusetop1.html http://tokkabi.jimdo.com/八尾国際交流野遊祭/ ◆参加方法:研究会、エクスカーションともに事前連絡が必要となります。参加を希望される方は10月24日(木)までに下記メールアドレスまでご連絡ください。 【連絡先】:takahashi021(a)toyo.jp (高橋典史) (a)を@に変更してください |
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2013 06月04日 |
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5月26日(日)に開催した研究会の各報告と質疑応答の要旨は以下の通りです。
なお、本年度の第2回研究会は秋に関西にて開催予定です。 多くの皆さまのご参加をお待ちしております!! 【2013年度第1回研究会】 日時:2013年5月26日(日)13:00-18:00 会場:東洋大学白山キャンパス (1) 宮下良子氏(大阪市立大学都市研究プラザ特別研究員/東洋大学アジア文化研究所客員研究員) 「接続するローカリティ/トランスナショナリティ―在日コリアン寺院の事例から―」 宮下報告では、在日コリアン社会における仏教について取り上げて、先行研究において焦点が当てられてきた民俗宗教系の寺院とそれに関わる民間宗教者たちだけではなく、既成仏教の諸組織や僧侶を含めた総体を「在日コリアン寺院」と名づけ、そのヒエラルキー構造とネットワーク状況を詳細な調査データをもとにして論じられた。 在日コリアン寺院の宗教者は在日コリアン二世とニューカマーに大別することができ、その組織構造および活動内容の差異が言及された。なかでも、ニューカマーの宗教者は日韓を往復するトランスナショナルな傾向をもっており、在日コリアンの宗教がローカルな民俗宗教だけでなく、グローバルな世界状況と接続していることが指摘された。 在日コリアンの拡散状況・多様化状況のなかで、従来の「境界」(南北関係、オールドカマー/ニューカマーなど)に基づき活動してきた在日コリアン寺院が活動内容や活動拠点、ネットワークを再編させる動きが生じていると言及された。宮下報告は、在日コリアン社会を静態的なものではなく、トランスナショナルな移動を伴う宗教者の存在を媒介することによって動態的なものとして捉え、「一定の地域、地縁範域において形成される人々の社会生活の総体が地域社会である」とする従来のコミュニティに対する視座への再考を促す議論として非常に説得力をもつものであった。 (2) 石川真作氏(京都文教大学人間学研究所客員研究員)) 「ドイツ在住トルコ系移民の社会的統合に向けて―ドイツ社会とトルコ系移民の関係変化―」 石川報告では、ドイツが1950年代から60年代に実施した外国人労働者雇用政策を端緒にトルコからの移住者が増加してきたことを指摘。当初、トルコ移民は「出稼ぎ労働者」であると考えられていたが、1970年代になると定住化が進んだ。1980年代から1990年代にかけては移民の存在は周辺化されていたが、1990年の外国人法改正、1999年の国籍法改定などに伴い、ドイツナショナリズムの要件である血統主義の実質的に見直された。2004年には移民法が制定され、移民の統合についての議論が焦点化したことが報告された。 今日のドイツには移民の背景をもつ人々が約1570万人おり、なかでもトルコ出身者は約253万人にも及ぶ。そうしたなかドイツにおけるムスリム移民たちの社会統合が大きな課題になっている。現実問題としてドイツでは、これまでに移民が「社会経済的セグリゲーション」および「文化的セグリゲーション」を経験してきたため、統合されざる移民によって全体社会と交わることのない独自の社会が形成されることを意味する「並行社会」の問題が顕在化してきた。 報告では「並行社会」を築いていたムスリム移民が、いかにして地域社会のなかに包摂されてきたのかが、調査地であるデュースブルク(ルール工業地帯の中核都市/トルコ系移民は人口比13%)の事例から論じられた。ドイツには「裏庭モスク」と通称される、集合住宅の一室などを利用した簡易なモスクが多い。それらはムスリム以外の人々にとって閉鎖的な異空間であり、イスラーム過激派によるテロリズムの温床にもなりかねないというイメージから典型的な文化コンフリクトとなってきた。こうした状況を打破するために、デュースブルクでは、EU、州政府、市といった公的セクターと協働体制のもと、地域の教育・交流センターを併設する「モスク複合施設プロジェクト」や良好な生活環境・学習環境の維持を目的とした「イスラーム寄宿舎」が設立されたことが報告された。 ドイツの政治的な言説空間にあってはステレオタイプ的なイスラーム像が語られて、とりわけ保守派の政治家たちに問題視されるという状況がいまだに続く一方で、デュースブルクのように具体的な都市においては、一般市民レベルにおいては、イスラームはすでに生活空間の一部をなしており、地域住民としてイスラームやムスリム移民が確固たる位置を占めている実情が指摘された。 ◯質疑応答 質疑応答においては、それぞれの事例についてのより詳細な情報を求める質問のほか、ドイツにおけるイスラーム団体の活動が「並行社会」から「統合の結節点」になったように在日コリアン寺院もそうした機能を果たしているのか、移民の母国側(宮下報告では韓国、石川報告ではトルコ)の働きかけでなく、移民たちの側が宗教を基盤にしたネットワークを構築している側面もあるのではないか、といった意見が挙がった。いずれの報告も現代社会における移民と宗教をめぐる諸問題を、長いタイムスパンで「地域社会」に立脚して検討していくうえで示唆に富む内容であり、今後、他地域や他の移民集団の事例との比較等も重要な研究課題になると考えられる。 |
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