2012 07月06日 |
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正式名称:「現代社会における移民と宗教」プロジェクト 略称:「移民と宗教」プロジェクト 発起人:白波瀬達也、高橋典史(代表)、藤野陽平 代表連絡先:高橋典史(東洋大学社会学部) Email: takahashi021(a)toyo.jp ←(a)を@に変更してください 【目的】 周知の通り1990年代以降、日本においては南米からの「デカセギ」の日系人やアジアを中心とした国々からのニューカマーの外国人労働者とその家族の数が増加してきた。近年でも、減少する労働力を補うための国外からの医療・福祉従事者の受け入れが話題になったことは記憶に新しい。こうした「移民」たちの増加にともない、韓国系のキリスト教会やイスラームのモスクなどが各地に作られてきたのをはじめ、さまざまなタイプの宗教が日本に流入しており、これからの日本社会はますます多宗教化していくことは間違いない。 しかし、現代日本の移民たちの関わる宗教についての包括的な研究は、いまだ十分には進んでいない状況にある。もちろん、個々の研究者たちによる事例研究は進められており、優れた成果も提出されている。しかし、多様な事例を分析していくうえで有用な研究視点が共有されているとはいえない。そのため、これまでの宗教研究の成果を継承しつつ、隣接分野の成果も積極的に摂取していくことで、「移民と宗教」研究独自の研究枠組みを構築していくことが必要となっているといえよう。 上記の状況を受けて本プロジェクトでは、今後、日本を中心とする地域の移民と宗教についての広範な研究を、組織的に展開していくための足場を構築することを目的とした研究会および共同調査を開催・実施していく。 ただしもちろん、「移民と宗教」研究の重要性は日本だけのものではなく、例えば欧米社会におけるムスリム移民をめぐるコンフリクトの事例のように世界各地で喫緊の問題となっている。また、日本に到来する多様な移民たちのことを考えるうえで、広くアジア地域の状況に目配りすることも不可欠である。さらに、移民と宗教との関わりについては、教育・労働・福祉・地域社会との関係性といった諸問題が複雑に絡み合っているため、個別宗教的な事象のみに注目するのではない、幅広い研究視座も要請される。 そのため、本プロジェクトでは、宗教研究以外にも社会学・人類学・教育学・福祉学・地理学などの関係領域の研究者たちとも積極的に交流してネットワークを築き、かつ国際的な視野を持って共同研究を進めていく計画である。 【計画】 ・プロジェクト期間は2012年夏より3年間とする(活動状況によっては延長も想定している) ・原則として研究会を年3回以上実施する ・インターネット上でプロジェクトの活動状況を随時公表する ・科学研究費補助金等の研究助成金を獲得して共同調査を実施する ・研究成果は「宗教と社会」学会や関係諸学会で発表するほか、プロジェクト参加者による論集の出版等についても模索する ・研究テーマの性格上、多様な領域の研究者が自由に参加できるプロジェクトとする ・大学院生にも積極的に参加してもらい、彼/彼女らの研究活動をできるかぎり支援する 【プロジェクト運営予定者(2012年5月時点)】 李賢京・川崎のぞみ・白波瀬達也・高橋典史・塚田穂高・藤野陽平・星野壮・三木英・山田政信 PR |
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